youyakesliderのブログ

夕焼けスライダーのブログです

マイ・エディメルクス STORY ①

f:id:youyakeslider:20200601124602j:plain

f:id:youyakeslider:20200601124852j:plainf:id:youyakeslider:20200601124638j:plainf:id:youyakeslider:20200601040343j:plain


皆さんは、エディ・メルクス(Eddy Merckx)という人物を知っているでしょうか。

1960年代~70年代にかけて、ロードレースで一世を風靡したサイクリストです。いまだに破られていない記録も残るくらい強く、あまりに偉大すぎてチャンプの中のチャンプ・カンピオニッシモなんて呼ばれ、自転車の盛んなヨーロッパでは知らない人がいないばかりか、駅の名前にもなっているベルギー人です。

私が大好きなこのエディ・メルクス、実は現在自転車メーカーでもあり縁あって私の愛車となっています。
※現在Eddy Merckx本人は経営の一線から退いています

 

f:id:youyakeslider:20200601042132j:plain

Eddy MerckxがMolteni時代に乗ったバイクのレプリカ

 彼が全盛時に乗っていたバイクがMolteniメルクスです。
デローザ製(一部コルナゴ製)で、色はオレンジとシルバー。コルナゴ・フィアム時代は白もありましたが、Molteni時代はこの独特なオレンジのマシンです。

覚えている限りで公式Molteniレプリカには3種類あって、Eddy Merckx社が創業10周年(1990)と25周年「2005)に発売した物。アメリカのサプライヤーが作って発売した物。そして日本の宮田がライセンス生産した物があります。
ミヤタメルクスには大きな特徴があります。カラーがパールオレンジで、ラグが打ち抜きタイプ。そして当時は珍しかったストレートエンドでした。打ち抜きラグは手抜きだのコスト優先のマスプロ製だのと叩かれたらしいのですが、当時を知る宮田社員の方に伺ったところ、あくまで対剛性比の軽量化だったそうです。
ランドナーやキャンパー、トラック、ミキストまでラインナップしていた事も大きな特徴ですね。売れなかっただろうなぁ(笑

f:id:youyakeslider:20200601152637j:plain


f:id:youyakeslider:20200601125914j:plain

f:id:youyakeslider:20200601125859j:plainf:id:youyakeslider:20200601125923j:plain

私が今「愛人2号」と呼んで時々乗っているのは、そのどれでもなく全くのオリジナル製作レプリカです。

実はもう1台、往時の宮田メルクスも持っていて、本当はコレをレストアして乗りたいと思っていました。
ミヤタMX_RRB(左のグレーバック)がそれです。シマノ 600や杉野マイティ、栄ロイヤルをアッセンブルした廉価なセカンドグレード。叔父さんの自転車店が宮田を扱っていた経緯もあり、今は亡き父親に無理を言って買ってもらった覚えがあります。ニシキシルクや丸石エンペラーも知らない中学2年生でした。(この後の休日は代金充当名目で家業の配管屋バイトをあしかけ4年ほど行いました)

そんな経緯で手に入れたミヤタ・メルクス。偶然にもクラブの先輩OBがトップグレードのメルクス(MX-RRDX-B)を乗っていたこともあり、このミヤタ製メルクスは私にとって掛けがえのないイコンになっていったのでした。
しかし時は流れ40数年。いつからかオートバイに、クルマにと移動手段が変遷していき、二十歳以降は気分が向いた時だけ乗る程度になってしまいました。それでも父との思いでが宿るメルクスに気持ちが残り、いつか必ずという気持ちだけは枯れずに持ち続けていたのです。
しかし流石に子供の頃のフレームは若干小さく独自規格パーツもあったりで、目指すモダンクラシコな感じは厳しいなぁと半ば諦めていたのが10年前でした。

f:id:youyakeslider:20200601152739j:plainf:id:youyakeslider:20200601153017j:plainf:id:youyakeslider:20200601152757j:plain
f:id:youyakeslider:20200601152835j:plainf:id:youyakeslider:20200601153133j:plainf:id:youyakeslider:20200601152914j:plain

これが40年以上手元にあったミヤタ・メルクス。
30年放置され、心なしかヘッドバッヂのメルクスが泣いているように見えますね。

※掲載写真は「pinterest」、および「追憶のカタログ展」より
 

②へつづく