星空の相棒

ナイトウォークのご褒美のひとつが星空だ。

この夜は満月。
とても明るくて歩きやすく、月を見ながらの散歩は夜なのに気分が華やぐ。
中秋の名月はひと月先らしいが、なかなかどうしてこの時期も見ごたえがあった。

一歩づつ身体が慣れていくと、人間だから欲が出る。

昨日はあの角で曲がったから、今晩はあそこまで行ってみよう。

そんな風にして少しづつ距離を伸ばしていた夏だった。

ところが先日、10年ほど前に買ったジョギングシューズが、とうとう悲鳴を上げてしまった。靴とソールが完全に分離してしまったのだ。
買った当初は、あれやこれやに活躍していたがやがて習慣が薄れて
今では年に数回履く程度だったものが、7月・8月だけで40回以上の出番をこなしていた。靴から見たら「老いぼれをコキ使いやがって‼」って事になっていたのだろう。

新しい相棒に選んだのは、再び黒いアディダス。
甲高・幅広の農耕民族にも相性が良いらしく、やや重めながら履き比べて決めてきた。
センスバウンズというクッションの効いたタウンユースモデルだ。
モデルチェンジのおかげで買い求めやすかったのも良かった。
履いてみると、アスファルトに１枚低反発クッションを敷いた感じで
シッカリと地面を捉える割に、膝や足首に優しく設計されているようだ。

買ったときから気になっていた
ベロの部分についている地図座標のような数字とQRコード
数字はベルリン、パリ、NY、3つのアディダスショップの位置
QRコードはランニング用の音楽配信サービスのアドレスだった。

こんな工夫が現代なんだな、と感心する一方で
もっと進んだオシャレブランドなら
例えばK2の頂上とか、イグアスの滝とか、シューズが連れていく旅の到達点とか
夢の提案もいいのかも、といろいろ考えてしまった。

相棒、これからもよろしく頼むよ。

軽量化に努めて負担を少なくするね、なるべく、出来る限り（笑