youyakesliderのブログ

夕焼けスライダーのブログです

海街diaryと綾瀬はるかと長澤まさみ

是枝裕和監督の最新作『怪物』公開に合わせて
私の大好きな『海街diary』が6月3日夜9時よりフジテレビ系で放映されるそうです。

ということで、緊急に乗っかって『海街diary』応援ブログです。
※画像は肖像権がありますがあえて応援の意味で掲載しました

舞台は鎌倉。
狭い道、坂道、海沿いの逃げ場のない134号線の湘南海岸など
アクティブな撮影には適さない土地柄か、
江ノ電や自転車は出てきてもクルマはほとんど出てきません。


物語は吉田秋生さんの漫画が原作で
四姉妹の成長とこれからの家族のカタチを描いた
ホームドラマ風なタッチで進んでいきます。


広瀬すずさんが一躍脚光を浴びた作品ですが
私はむしろ、綾瀬はるかさんと長澤まさみさんの個性が光った
貴重な作品だと思っています。


どちらも「世界の中心で、愛をさけぶ」でグッと伸びた女優さん。
長澤まさみさんは映画で、綾瀬はるかさんはTVドラマ版です(公開順)
今や東宝芸能の筆頭であり、かたやホリプロの大看板。
当然主演映画・ドラマは目白押しで役柄は様々、
2004年から今まで、そして今後10数年は不動の人気を保つだろう
芸能界の大女優2人です。


顔カタチは違えど、2人の個性の違いは一体何か。
それが如実に表れているのが、この『海街diary』なんです。
※ちなみに共演作はこれっきり(惜

芯があって少し古風な長女が綾瀬はるか
ドライで奔放だけど憎めないのが次女役の長澤まさみ
という的を得たキャスティング。


双方ともに素晴らしい演技で、存在感を見せつけるのですが
中でも四姉妹が一緒に写るシーンでの掛け合いが
ハイライトです。

かねてから私は、綾瀬はるかさんを
喜怒哀楽で言うと「怒り」と「哀れ」の表現が抜群だけど
「喜び」が少し足りない。


一方の長澤まさみさんは「喜び」「楽み」の演技が抜群だけど
「哀れ」がもうひとつ、と思っていました。


まさにこの映画で、そんな印象が決定づけられた思いでした。


広瀬すずさん、夏帆さん、樹木希林さん、大竹しのぶさん、風吹ジュンさん
数々の名女優さんたちに囲まれて、一層その個性が際立った感じがあります。
山間い(花巻)の盆地を鎌倉の海を臨む景色に見立てるシーン、
庭の梅の実を採集するシーン、
2人は出ていないけど桜咲く丘を駆け抜ける二人乗り自転車

(わざわざ桜の季節まで待って撮影したらしい)
どれも心に沁みてくる名場面です。
美しい風景の中で、それぞれに成長してゆく四姉妹のロードムービー

私にとって子供の頃から苦手というかイマイチピンとこなかった
淡々としたホームドラマというジャンルが
愛おしいヒューマンカテゴリーへと変わり

その深い魅力を再発見させてくれた『海街diary
初めて知ったという方はもちろん
「もう何度か観たよ」「DVDも持ってるよ」という方ももう一度。
日本の映画史に残る名作だと思いますよ。

 

2023.0603追記
エンドロールをはじめ、余韻を残す部分や
何気ないシーンなどが上手くカットされていて
編集された方の苦労が手に取るように判りました。
きっと近々、ノーカット版をまた観ると思います。
それほど観る度に深まる映画です。

 

 

※関係者からの依頼があれば画像削除いたしますのでその際はお申し出ください。