幸せ色の傘

関屋分水河口（新潟市）

今の時期、西の空が赤みを帯びるのは19：00頃。
まぶしかった太陽が次第に輝きを鈍らせ、黄色を帯びて水平線のバスタブに浸かっていきます。

そのメランコリーな時間をマジックアワーと言うそうです。
一昨年ヒットした映画・君の名は。では、かたわれ時（彼は誰時）とか言って黄昏時がテーマの一部になっていました。
夕陽が沈む輝きも好きですが、本当に好きなのはこの沈んだ後から始まるパープルマジックの色合い。昼と夜が混じりあった微妙な色合いのグラデーションの美しさにいつもながら感動を覚えます。
こんな空を私の中で「裏焼け」と呼んでいて、表面の夕焼けとはまた趣の違う嬉しさに包まれてしまいます。
たとえ失敗続きな最悪な日でも、あぁ今日は良い日だったな、などと何とも言えない幸せな気分というか希望があふれる感じがします。
また明日頑張ろうね。と、そっと誰かが傘を差し伸べてくれる感じ。

そんな再生色の裏焼け空は、私にとって幸せの傘なのです。
もしかしたら子供の頃の幸せな記憶
晩ご飯の匂いと結びついているのかも知れませんね。