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マイ・エディメルクス STORY ④

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これが最初に描いた完成予想図です。
ミヤタ・メルクスのオマージュなので、フレームが届く前にほぼ構想が出来上がっており後はこれに倣ってパーツを集めていくだけでした。

しかしパーツ構成は多難の連続でした。まずシルバーパーツの入手が難しい時代になっていたこと、スレッドステムが限られそれに合わせてハンドルや周辺パーツ・小物が規格違いばかりで入手が難しくなっていたことでした。

互換性の問題もありました。これはSTIに慣れきった私が今さらダウンチューブやバーコンに戻れないと嫌ったせいでもあります。主治医に相談すると、「シマノが一番だが78は手に入らないし部品の欠品が出始めている。今(当時は79、67時代)のモノにするしかないが、この先部品供給は都度打ち切りになるだろう。カンパは部品がなかなか来ないし高いが、多少古くても忘れた頃にひょっこり出てくる事も多いし、下のグレードだと共通部品が多いので汎用性がある。」という回答を得てカンパベースに決まりました。
コーラス以上はカーボン黒ベースなのでグレードはアテナ、後々シマノの11速と互換が図れるように考えるとシルバーパーツはこれ一択でした。

こう振り返って見ると、ミヤタ版のオマージュなので、デュラ 、杉野、栄、日東が本筋でしたがデュラ 78と杉野が早々に脱落。栄も消滅してありませんし、思い切ってカンパに切り替えた事がタイミング的に良かったと思っています。またクランクは5本アームの美しい魅力が捨てきれずにいましたので、アテナシルバーがラインナップされているまさに最後の時期でした。

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緊縮財政もありこんな感じで価格と重量を積算しつつ入手パーツを一覧表にして、漏れがないように1つ1つ揃えていきました。7割方は新品ですが、クランクなど3割ほどは程度の良い中古です。時間が掛かってもリーズナブルに丁寧に、例えばステムとハンドルはチネリの1Aと同じくチネリのジロデイタリアを中古で入手したのですが、組んでみるとミヤタオマージュにしては少し野暮ったい感じがして棚上げにしてしまうなどムダも多く出ました。入手経路はこばりサイクルさんからオークション、海外通販まで様々になってしまい、結果1年近くかかってやっと納得のモノが揃いました。

途中運よくテーパーBBが手に入った事で、よりクラシックな10速用レコードクランクを選ぶことができたのは良かったです(11速の運用でもほぼ大丈夫です)。フレーム状態から組立てるのは初めてだったので、ヘッドとBBは主治医こばりサイクルさん任せ、残りをDIYでジックリ組立るということになりました。

 

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アルミ地肌が美しいパーツを眺めていると、満足感と清々しさでいっぱいになってなかなか作業が捗りません。
場所によってデュラグリスやシリコングリス、ウレアグリス、フッ素グリスを使い分けて組んでいったのですが、グリスやオイルの勉強にもなったしマッチングを考えるのもまた楽しかったりしました。

 

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目指す雰囲気のポイントとして、ステムは旧来クイルの繊細さを重視して日東パール、ピラーも併せて日東S65をアッセンブルしました。ハンドルはステム形状から選択肢少なく、日東modの丸型コンパクト(奇遇にも当時同じハンドルをT﨑チャンプが使っていてお互い驚いた)。ホイールはこばりサイクルさんで手組みしてもらう予定でしたが、運よく友人が持っていた銀のレーシング1を譲ってもらえる事になりました。
普段の仕事の合間や夜に作業を進めていたのですが、途中小物が合わなかったり、工具が足りなかったり、慣れない作業で失敗したりして都合2週間ほど掛かりました。最後の微調整がいつまでも納得いかなくて毎晩やり直ししたりしたことも、今では楽しかった満足感しか残っていません。

 

⑤へつづく